ゴールドシップは競馬界に一風変わった存在として君臨し、その独特な魅力が多くの人々を魅了してきました。
2015年の有馬記念をラストランとしたゴールドシップは、引退後の現在ビッグレッドファームで種牡馬として繋養されています。
しかし、引退後もゴールドシップの人気は衰えることなく、現在でも多くの競馬ファンに愛され続けています。
一体なぜゴールドシップはこんなにも人気なのか。
本記事では、現役からゴールドシップを応援していた私がゴルシの魅力を徹底解剖し、彼がなぜ多くの競馬ファンに愛されるのかに迫ります。
【通算戦績28戦13勝】うち、重賞レースで11勝の功績
G-1 | G-2 | G-3 | その他 |
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2012年 皐月賞 | 2012年 神戸新聞杯 | 2012年 共同通信杯 | 2011年 新馬戦 |
2012年 菊花賞 | 2013年 阪神大賞典 | 2011年 コスモス賞 | |
2012年 有馬記念 | 2014年 阪神大賞典 | ||
2013年 宝塚記念 | 2015年 阪神大賞典 | ||
2014年 宝塚記念 | |||
2015年 天皇賞(春) |
ゴールドシップの戦績は28戦13勝で、そのうち11勝は重賞レースです。
クラシックレース2冠で3歳に有馬記念を制覇。
また、宝塚記念の2連覇、阪神大賞典の3連覇は史上初!
驚くべき実績で、2回に1回は勝っている計算になります。
このような実績を持つ競走馬として、ゴールドシップは非常に高いポテンシャルを持っていることも人気の理由のひとつになります。
ゴールドシップの優れた能力は、実績だけでも充分に証明されています。
誰が見ても「強い」と思わせる圧倒的な勝ちっぷり
出典:https://news.netkeiba.com/?pid=news_photo&no=148786
ゴールドシップの人気の理由には、その圧倒的な勝ちっぷりが挙げられます。
ゴールドシップは出足がつかないため、いつもレースでは最後方から競馬をスタートします。
しかし、ゴールドシップの真価が発揮されるのはラストの直線。
大まくりで一頭一頭、じわじわと他の馬を交わしていくのが特徴です。
ハマった時の強さは本物、レースで勝つ際には誰が見ても「強い!」と思わせる豪快な勝ち方もゴールドシップの魅力です。
大外から他の馬を丸飲みするような大まくりは鳥肌もの。
ゴールドシップはスタミナおばけ
さらに、ゴールドシップは並の馬には真似できないほどのスタミナを持っています。
少々の出遅れや、距離のロスもリカバリーが可能。
長距離レースでも驚異的な持久力で競り合える強さを持ち、他の馬がバテている中でも、ゴールドシップは涼しい顔で悠々と抜き去ります。
どこまでも伸び続けるから、距離を延長してもいけそう。
ゴールドシップはディープインパクト産駒のように一瞬でキレる脚は使えません。
しかし、じんわりと徐々にスピードを上げてくる良い脚を使い、二段階加速を見せるのも魅力です。
破天荒で気分屋な性格もまたゴールドシップの魅力
ゴールドシップはレースでのポテンシャルの高さを発揮する一方で、一目でわかるほど気性難で破天荒な一面も持っています。
ゴールドシップは暴れたり、立ち上がったり、他の馬を威嚇して蹴り飛ばすことが日常茶飯事。
なんだかんだで話題には事欠かない馬だった。
また、走るか走らないかは「ゴールドシップの気分次第」と言われるほど、ゴールドシップは自己主張が強い馬でもあります。
気分屋であることから、やる気になったら止まらない一方で、気分が乗らないと競馬をやめてしまうこともあるのです。
後者の場合、レース中にジョッキーがどれだけ押しても、鞭を入れてもすべて無視してしまうほどの我の強さ。
ゴールドシップは走るか走らないかの両極端な馬であり、その不確定要素も魅力の一つとなっています。
そのため、「負けても仕方がない」と思いながらも、ゴールドシップのパフォーマンスに期待を寄せるファンが多かったのも事実です。
馬券を買ってて惨敗しても何故か笑ってしまう。
主戦ジョッキーの横山典弘氏も、ゴールドシップの引退式では「日本競馬史上、最高に破天荒な名馬だった」と語っています。
ゴールドシップは見た目がかわいい
ゴールドシップは、その愛らしい見た目もファンの心を掴んで離しません。
ゴールドシップのかわいらしさには、いくつかの特徴があります。
まず、そのクリクリとした目が愛らしく、鼻のピンク色も可愛らしい特徴の一つです。
また、芦毛が個性を際立たせ、5歳になってからは徐々に白くなり、白馬として変化したことでさらに魅力が増しました。
「白馬の王子様」ではなく「白馬は王子様」なのです。
ゴールドシップは気性難で破天荒、また「走り時がわからない」と競馬ファンを悩ませる馬でした。
さらに、単勝1倍台になると狙ったように走らない最高のエンターテイナー。
しかし、このかわいい見た目が全てを無かったことにしてしまうのです。
「かわいい」は正義。
ゴールドシップはただ強いだけでなく、愛らしい一面も持ち合わせた特別な存在です。
どこか憎めない人間味のあるキャラクター
ゴールドシップは気分が乗らない時はレースで頑張らないという一面を見せ、まるで人間のような感情を垣間見せます。
人間も「今日はやる気になれない」と思う日もあるよね。
元厩務員の今浪さんのことが大好き
ゴールドシップは気に入らない馬や人に対しては威嚇する半面、同厩舎の隣の馬房にいたジャスタウェイや元厩務員の今浪さんのことは大好きであり、好き嫌いがはっきりしています。
一部の特定の人や馬とは仲良くするけど、気に入らない人や馬には威嚇
特に今浪さんにかまって欲しい時は、ゴールドシップは立ち上がったり顔をすり寄せたりと感情をわかりやすく表現することもファンの間では有名な話。
破天荒な暴れん坊でありながら、元厩務員の今浪さんに対してはデレデレというギャップが、さらにゴールドシップの人間味を際立たせています。
以下の記事では、ゴールドシップと今浪さんの再会に立ち会えた日の内容について詳しく紹介しています。▼
同厩舎のジャスタウェイとは仲良し
荒ぶるゴールドシップを宥めてくれる同じ厩舎のジャスタウェイとは大の仲良し。
ジャスタウェイはゴールドシップよりも先に種牡馬となり、須貝厩舎を退厩することになりましたが、ゴールドシップはジャスタウェイとの別れを寂しく思っていたようです。
ジャスタウェイの馬房に他の馬が入厩されると、ゴールドシップが壁をガンガンと蹴り
「そこはジャスタウェイの部屋だ」と言わんばかりの行動に出るなど、これらの個性的な行動からも、ゴールドシップの人間味あふれる一面が浮かび上がります。
行動や仕草、性格全てに人間味が感じられて親しみやすいキャラだった。
ゴールドシップの感情豊かな性格や、好き嫌いのはっきりとした態度は、ゴールドシップが競馬ファンに愛される理由の一つとなっています。
まとめ
今回は、ゴールドシップの人気の理由について解説しました。
- 28戦13勝という圧倒的な実績
- ハマった時の強さは本物
- 破天荒な性格で話題には事欠かない
- 見た目のかわいさゆえ負けても愛される
- 人間味あふれる個性
以上がゴールドシップの人気の理由となっています。
重賞レースでの圧倒的な勝利数や、豪快な競馬スタイルが魅力の一つ。
一方で、人間のような気まぐれさや好き嫌いがあり、独自の個性を持ち合わせていることが、多くのファンを魅了しているといえるでしょう。